鏡開きはなぜ「開く」?1月11日になった意外な理由
- tetsutetsutake
- 2023年1月5日
- 読了時間: 3分
あけましておめでとうございます!
お正月っていろいろな伝統がありますよね。
伝統までいかないにしても、お正月ならではの習慣ってあると思います。
独特な習慣だからこそ、疑問に思うことってありませんか?
鏡餅や鏡開きもお正月ならではの習慣です。
そして、子供心になぜ「鏡開き」っていうのか疑問でした。
そこで今回は「鏡開き」とは何か、何を開くのか、1月11日である理由について、まとめてみます。
<目次>
そもそも、鏡餅の役割とは
鏡開きはなぜ「開く」?
1月11日である理由
開いたお餅を食べて福を呼ぼう
そもそも、鏡餅の役割とは

鏡開きの前に、鏡餅とは何か、簡単に確認します。
その年の守護神である歳神様の依り代として祭っていたことが元だとか。
新年で神様が訪れてくれたのであれば、うちにいてくださいね、という場所を提供している、という感覚でしょうか?
床の間に飾るのが伝統だそうで、日本家屋に床の間ができてから江戸時代にかけて一般化したそうです。
武家社会だった江戸時代初頭は武士たちが自分の戦道具である鎧などを床の間に置いていたんだとか。
その鎧などにお餅をお供えしていたところから庶民に広まったそうです。
鏡開きはなぜ「開く」?
鏡餅を「開く」から鏡が付くのはわかります。
とはいえ、英語で書くと「Open the mirror」になるので「ナンデオモチ?」となりますね(笑)
実態は大きな丸餅を切ったり、割ったりして小さくすること(そしてお汁粉にして食べたりします)。
「開く」を使うのは、「切る」や「割る」は縁起が悪いから、だそうです。
(お正月早々に切腹を連想する言葉、と捉えているのだとか。)
同時に、「私は何もやましいことをしていません」という宣言に近いものになるんだそうです。
潔白を証明するのに自ら潔白であることを見せる、ということなんですかね…。すごいな。
連想によって縁起を担ぐのは日本の伝統でよく見かけますが、これもそうだったんですね!
1月11日である理由

1月11日になる前は1月15日とか20日とか、地域によっても異なっていたそうです。
ではなぜ11日が一般的になったのか。
それは、江戸幕府が決めたからでした(笑)
ちゃんと理由はあるんです!
江戸時代、江戸の街は人口密集地帯です。
長屋が所せましと軒を連ねていて、商家も同じような場所に集まっていました。
そこに、正月飾りが1か月弱置かれているわけです。
乾燥しているので…正月飾りって、よく燃えそう(苦笑)
江戸幕府はそのリスクを減らすために松の内(正月飾りを出しておく期間)を7日までに定めたのだとか。
それと共に鏡開きも11日に移ったそうです。
そして、その江戸幕府を後押ししたのが、商家の蔵開き。
一般的に「11日から蔵を開いた=仕事を開始した」そうで、その際に鏡餅を割って使用人やお得意様にふるまったんだとか。
開運のおすそ分け、って感じですね。
開いたお餅を食べて福を呼ぼう
「鏡開き」はなぜ「開く」のか、なぜ1月11日なのかについて書いてきました。
意外だったのは、江戸幕府の法律で時期が変わっていたことです。
もっと伝統的な暦の理由かと思っていました…。
鏡餅を飾る家も少なくなっているかもしれません。
鏡餅を「開かない」でいることもあるのではないでしょうか。
商家の主人たちが使用人やお得意先にふるまったように、鏡餅は開運のアイテムだったのだろうと思います。
お餅を飾っていた方は、ぜひ鏡餅を開いて、福を呼んでください。
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